株式会社ケー・ティー・システムは、「ものづくり」産業を活性化させ、貢献することを事業コンセプトに捉えている製造業向けシステムインテグレータです。工場向けIT化では、MES(Manufacturing Execution System)を中心に計画系から現場系まで幅広く手掛け、工場内生産現場の効率化、コストダウン、そして、工場運営の最適化を実現します。
これまでの実績と蓄積されたノウハウを活かし、農業、医療ITなど、他産業への展開を進めています。
製造業では人口減少や高齢化による労働力と熟練者不足の問題が深刻化しています。この様な事業環境の中で、煩雑な業務を限られたリソースの中で対応する必要があり、現場の負担は非常に大きなものとなっています。様々な情報伝達の手段を人や紙媒体に頼っているために、限られた時間がさらに不足するという状況にあります。
この様な製造業の共通的な問題解決するために都産技研と株式会社ケー・ティー・システムは、公募型共同研究により、クラウドコンピューティング・IoT技術を活用した「製造設備の診断サービスシステム」を開発しました。
本システムは2つの情報提供機能を組み合わせることで、「異常の早期把握」と「稼働状況悪化傾向の予測」により、品質問題発生の効果的な予防の実行が可能になります。
①品質改善を支援する『情報自動収集・可視化機能』
生産現場の設備稼働や運用状況などの情報を自動的に収集・可視化することで、生産状況を確実に把握でき、迅速な品質向上や改善実行が可能になります。
②効率的な設備保全を支援する『情報連携機能』
可視化した現場情報と過去の設備保全情報を自動的に連携することで、保全管理業務の最適化に貢献します。人手や紙に依存しない情報の共有と再利用が可能になり、熟練者でなくとも効率的な設備保全管理業務が行えるようになります。
・実証試験で有効性を検証
現場で稼働する生産設備から得られるデータが大幅な変動を起こした際に品質不良が発生していることが可視化できました。従来であれば、このような設備稼働データの変動があっても、設備故障などで異常が顕在化しないかぎり現場の人が認識することは不可能でした。設備内変動の原因を解析することで、品質不良の要因分析と根本原因追究する手段として有効であることが検証できました。
製造業における最適な情報伝達の仕組みを提供することで、現場で働く人々の負担軽減と現場と経営間の情報連携をさらに高め経営全体の改善と強化に貢献します。
・製品販売開始と製造業に向けたIoT導入の支援
2019年5月より本システム製品販売開始。多くの引き合いをいただいています。
その中で、IoTの導入方法が解らない、導入しようとしてもコスト問題諦めるなどの事例もあり、製造業に向けたIoT導入のためのハンズオンセミナーを東京IoT研究会で開催し、「手軽に・安価に」IoTを促進するための支援活動にも取り組んでいます。
製造業における人手不足や高齢化に伴う労働力低下などが問題とされています。
また様々な情報伝達の手段として、人や紙媒体に頼っていることもあり、現場の負担が大きくなるばかりです。
この問題を解決するために、クラウドコンピューティング、IoT技術を活用し、様々な要因の可視化、情報の自動収集、効率的な情報連携機能を構築することに成功しました。