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支援事例(公募型共同研究)

株式会社スカイシーカー

「スマート鳥獣自動判別システム」の開発
  • 営業部
    濱田 建佑 様

企業概要

株式会社スカイシーカーは、2015年11月に設立。
主に産業用ドローンの販売や、ドローンを活用した野生鳥獣調査・災害対策などのソリューション開発を行っており、社会的問題の解決に向けて取り組んでいます。
また、国土交通省航空局により認定された管理団体として、優秀なドローンパイロットを育成する講習プログラムの運営も行っています。

開発のきっかけ

イノシシなどの鳥獣による農業被害は、全国各地で発生しております。近年はクマの出没が頻発するなど、野生鳥獣による被害が農業に限らず、社会的に大きな問題となっております。
弊社では、その対策の一つとして、ドローンを活用した野生鳥獣生息域調査を自治体様向けに提供しておりますが、対象動物の識別はAIも使って行っており、この技術をドローンで撮影された画像以外でも活用したいと考えておりました。
そんな中、野生鳥獣調査では定点カメラも多く使用されていることを知り、自治体様にその運用方法を確認したところ、定点カメラを使用して撮影されたデータは、SDカードに保存され、そのデータを現場に回収に行き、数万枚の画像から人力で仕訳けているという現状を知りました。
現状、データの仕分けまでの作業が多く時間がかかる事から、緊急性の高い対応が行えない為、IoTとAIを用いて一連の自動化を図りました。

開発の概要

本研究では、通信機能をもった複数の定点カメラを設置して撮影。
センサーによって撮影された画像データを指定のメールアドレスに送信し、受信した画像データをパソコン上でディープラーニングにより解析する獣種自動判別機能を開発しました。
獣種自動判別機能は、独自性を出す為、複数頭の獣種を見分けるシステムになっております。
さらに、整備した評価方法によるビジネスの評価結果を可視化し、報告書として出力させる解析結果評価システムを開発しました。
報告書の自動作成時には、写真データに含まれていない必要な情報を記載する事が困難でしたが、メールサーバー上から時間などのデータを抜き出す事で解決しました。

導入効果

従来は、山中に設置したカメラのデータを週に1度は往復して回収する必要がありましたが、通信機能を有するカメラを使用する事で改善。
膨大な撮影データに対して人手を使って判別していた処理も、AIに置き換えて解析することで、2000枚に対し約2時間から10分未満へと短縮。さらに報告書の自動作成により、大幅に工数を削減。従来と比較しても、より少ない人員で事業を行う事が可能となりました。

今、そしてこれから

AIを使った画像解析システムについては、実証実験によって鳥獣の成獣と幼獣で解析率の差が大きいことがわかりました。これにより、実証実験後も定点カメラを継続して設置させていただき、学習データを集めて解析率の向上に努めております。
今後の事業化につきましては、一度に全ての運用をカバーするのではなく、まずは作成した画像解析システムと社内の目を使って効率化を図りながら、段階的にサービスを展開していく予定です。
将来的には従来の農業被害の対策だけでなく、熊などの人的被害への対策にアラートを発するアプリ化も目指していく予定です。

「スマート鳥獣自動判別システム」の開発