Tokyo IoT ロゴマーク
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支援事例(公募型共同研究)

株式会社ウフル

IoTセキュリティーテストベッドの構築

概要

多数のセンサや機器が相互に接続されるIoTシステムにおいて、昨今は外部からの攻撃が高度化・複雑化しセキュリティーリスクが増大しているため、単一の企業あるいはセキュリティーサービスで対策し防ぐことは困難である。そこで想定ユースケースを検証し、ネットワーク越しの脅威を未然に捉えることができるテストベッドの開発に取り組んだ。

特長

  • 個々のIoTセキュリティー対策ソリューションを組み合わせて活用
  • セキュリティー検証で安全なIoT機器を流通
  • 対策後の効果を知見として広め、セキュリティーの必要性を啓発
概要図

概要図

研究開発の取組内容

互いにネットワーク接続されたIoTシステム上において、システムへの侵入、データの不正アクセスや改ざん、システムの停止あるいは破壊に対し、セキュリティー対策を持つ共同体で相互に補完し合い、多層防御を前提としたセキュリティーシステムの評価検証ができるテストベッドを構築した。

効果・成果

●改ざんされたファームウェアを検知し実行を許可しない

デジタル署名技術を用い、正規のファームウェアかどうかを判定し、不正な(改ざんされた可能性のある)ファームウェアを検知し実行を許可しない。

●脅威に対して検知・ブロック

HULFT IoTを用いて、オープンなインターネット回線上のデータを適切に暗号化し、不正なアクセスを検知してブロックする。

●不正なアクセスや攻撃を迅速に検知・アクセスをブロック

パブリッククラウド上で稼働しているWebアプリケーションにファイアウォールを適用。不正なアクセスを検知して、アクセスをブロックする。

●ネットワーク経由での攻撃を検知・ブロック

IoTゲートウェイ上で動作するリスク検知機能(TMIS)を導入したことにより、IoTゲートウェイに対するリモートからの不正侵入(疑似ウィルスの侵入)を検知し、ブロックする。

●セキュリティーの確保

クラウド向けサーバーセキュリティー製品(Deep Security)であるWebアプリケーションをサーバー上に導入。サーバーに対する不正(疑似ウィルス)侵入を検知し、ブロックする。

●セキュリティーソフトウェアを入れたことによる著しいパフォーマンス低下がない

複数導入したセキュリティーソフトウェアによるゲートウェイの著しい性能低下がない。

●IoTセンサへ侵入されない

IoTセンサ(デバイス)をルーター配下に設置 デバイスに対して、リモートからのアクセスを遮断する。

今後の課題

●継続的なアップデート

新しい脅威に対応するため、製品のセキュリティーシステムを進化させ、継続的にアップデートを行う必要がある。

開発者のコメント・PR

開発のきっかけを教えてください。
IoT市場において、セキュリティーシステムのリスクを啓蒙する必要性を感じていました。加えて「セキュリティーシステムレベルを知る術がない」というお客さまのお声がきっかけとなりテストベッドの開発に着手しました。
開発したシステムのPRポイントを教えてください。また、他社製品との違いは何でしょうか。
セキュリティー対策を持つ共同体で相互に補完し合い、多層防御を前提としたセキュリティーシステムの評価検証ができるテストベッドである点です。
御社としてこのシステムをどのような業種・サービスに展開していきたいと思っていますか?
スマートシティ、スーパーシティという業界に広げていきたいと考えています。
御社の方針、今後の展望を教えてください。
各社と一緒にテストベッドを構築しましたが、他企業とのオープンアライアンスを進めていきたいと考えています。
都産技研を利用して良かったことを教えてください。
専門家の方が多くご在籍されており、定期的に有用な技術的アドバイスをいただけました。
株式会社ウルフ開発者

事業化に向けた取組

事業化の状況

IoTパートナーコミュニティ40社のうち、セキュリティーワーキンググループ5~6社の企業とともに活動していた。IoT市場の盛り上がりを実感でき、システムの形成という当初の目的も達成できたため、当該コミュニティは既に解散している。活動の中で得た成果を個々の企業で持ち帰り、製品化や事業化を進めている状況である。

今後の見通し

今回の活動で得た成果を事業に組み込むとともに、各企業においてセキュリティー対応の製品開発を行っていく。

企業情報

株式会社ウフル

事業内容
IoTサービス事業、IoTコンサルティング事業、IoTソリューション事業、システムインテグレーション事業、マーケティングクラウド事業、パブリッククラウド事業、データアナリティクス開発事業、クリエイティブ事業
設立
2006年2月
企業HP
https://uhuru.co.jp/